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『見えない雲』の訳者、高田ゆみこさんのお話会ルポです。

くどうです。


昨日、Tさん、Mさん、Oさんなどからお誘い頂いた会に行ってきました。
(お声かけ下さってありがとうございました!)

30人以上いらしたのではないでしょうか。

お話も、その後の皆さんの自己紹介も含め、
とても良い会だったので、
メモを頼りに、ルポを残します。

約2時間のお話会。

『見えない雲』の訳者高田ゆみこさんをお迎えし、
原発に対するドイツでの教育のありよう、翻訳にまつわるお話を中心にお話頂き、

その後、集まった皆さんで自己紹介もかね、
思いや提案、協力のよびかけなどがありました。

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IMG_1991.jpg


『見えない雲』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーamazonより出版社/著者による紹介を引用ー

あるドイツの原発で爆発事故が起き、
町はパニックに陥り何の罪もない市民が巻き込まれるというドラマだ。

本作品はその原作である。
被爆した14歳の少女が見た社会の混乱と肉体的な疾患のリアルな描写は、
ドイツの約3倍の原発を持つ我が国にとってあまりに衝撃的な近未来小説である。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ゆみこさんがこの本を訳されたのは1980年代末。

なので、ゆみこさんにとってもこの作品を訳した事は
過去の仕事となっていたそうです。

2006年、この本が映画化された際に、
文庫本として出版され直したそうですが、その時にも

「まさか実際にこんなことが起こる訳がない」

と思っていらしたとの事。
ところが起きてしまった。


3.11を体験し、まずゆみこさんの心に浮かんできた思いは

「あなたはなにを20年間やってきたのか」という強烈な自問と、
意識のアップデートがいかに必要か、ということ
だったそうです。


チェルノブイリ以降、東西ドイツは統一され、新しい原発は一基も作られていない。 
2020年までに総てを廃炉にするという決定も出されている。

そんな中、日本は全く逆の動きをとり、
気付けば、日本の沿岸をぐるりと囲むかのように54基の原発が建設されました。

世界的にも、核のゴミの処理方法など、なんら解決されていない深刻な問題が
未だに不気味に存在し続けています。


ゆみこさんは、原作者のパウセヴァングさんに手紙を書こうとしたけれど、
最初は書こうとしても、言葉が出て来なかったそうです。

そこでパウセヴァングさんがなにか3.11に関してなにか意見を述べていないか、
調べてみられたところ、幾つかの情報を見つけ、そんな過程の中で、6月27日、
手紙を出された。

するとすぐに封書が送られてきて


「あなたは私があなたの手紙を受け取ってどんなに嬉しかったか分からないでしょう。」

という言葉から始まり、子供達への心配を綴られ、また、

“あなたたちは地震の多い国になぜ50基以上も原発を作らせたのか”

という問いがあったとのことで、これは本当に私も、言葉がなかったです。


ほとんど意識すらしなかった自分が悔しいですし、
息子の天真爛漫な笑顔を見ていると、申し訳なく、だからこそ、今
真剣に動かなくては、動きたい、と思いました。


ドイツでは「原発をとめろ」という国民の勢力が余りにも大きかったので
とめざるを得なかった、それ以外の選択肢はなかった、ということだそうで、


ゆみこさんは、こういった話をされながら

「ドイツの世論形成」

について話をしてくださいました。

日本とは本当に違う。

お話を伺っていると、
教育というものの影響の大きさをひしひしと感じて、
正直日本の教育への失望感でいっぱいになってしまいました。。。


ドイツでは学校の課題としてこの本を取り上げ、
2世代に渡って読み継がれている。
それだけでもすごいな、と思うのですが、

●原発事故のルポを書く
●小説の中の誰かになってみる
●小説の続きを書いてみる
●登場人物にインタビューをする

など様々な切り口から、原発、原発事故を考えさせ、
かつ、小さな頃から徹底的に議論させるのだそうです。

自分で考える。
自分で自分の考えを他者に説明する、

そういった教育が世論形成を支え、
政治に対しても、行政に対しても、
理知的な判断を個々人が下す力となっているのでしょう。


原発は現在と未来に哀しみを残す。
そうパウセヴァングさんはおっしゃっているそうです。


「なぜ子供向けの小説を書くのですか?」
との問いに、パウセヴァングさんは

「両方の世代に働きかけることができるから」

と答えている
そうです。


子供が読めば、必ず大人に問いかける。
大人は考えざるを得ない、そういう流れを意識されている。

ただ、ものを言わぬ大人が増えているから、大人には期待しない、とも
おっしゃっているそうです。



人間がコントロールできないものを扱う事の罪深さ、
だからこそ、核を操作しようとすることは、やめなくてはいけない
のです、と。



お話を聞きながら私、
もののけ姫が頭の中をかけめぐってまして(なぜ。。。)、

アシタカの

「曇りなき眼で見定め、決める」

という言葉がグルグルと回り、
それと共に、宮崎駿監督の


「考えなければならないのは、プロメテウスの火を
 どうしたらコントロールできるか。
 私はこの地を一歩も退かないと決めています」

という言葉もグルグルと回り始めました。


今回の事故をナウシカになぞらえる方も多く、(私の周りだけだろうか)
かくいう私もそうなのですが、


「風の神さまは生きろと言っているもの、わたし生きるの好きよ。
 光も空も人も蟲もわたし大好きだもの。私はあきらめない。」

というナウシカの言葉も脳内をかけめぐっていました。


私も諦めたくない。

諦めそうになっている人がいたら、
一緒にご飯を食べ、共に心を和らげ、
手を繋いで前に進みたい、


日本の現状はあまりにもひどいものですが、
母親として、子を守りたい、
そして、子を愛する自分の気持ちに報いたいという気持ちも同時にあり、

ゆみこさんのお話を拝聴しながら、
自分が今できる事を、真剣にそして、じっくりとやっていこうという思いを
新たにしました。





企画してくださった皆様、
本当にありがとうございました。


その後のランチョンミーティング、

IMG_9481.jpg

サーモンのマリネ。。
IMG_5301.jpg

きのこのお醤油ソテー
IMG_7304.jpg


葛そうめん汁
IMG_2373.jpg

黒酢はちみつドリンクも美味しかったし、、、



そして、二宮町の子供の安全を願う有志の方々のミーティングにもお誘い頂き、

IMG_0950.jpg

なんだか素晴らしく美味しい野草茶を頂いて、
おせんべいをバリバリ食べて帰っただけのような気がして
申し訳なかったのですが、

本当に素敵な出会いが多い、1日を過ごさせて頂きました。

深刻な内容と日々向き合いながらも、
明るい笑顔で朗らかなオーラを放っていらっしゃる
ゆみこさんとお会いできたのも(やっとでしたね!)、
とても大きな幸せでした。

皆様に感謝。。

私も地道に頑張ります。









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Comment

M | URL | 2011.07.19 15:40
この会に行きたかった
二宮在住の一児の母です

残念ながら
予定の折り合いがつかず行けなかったので
レポートを拝見して
ありがたく読ませていただきました

ありがとうございました

日本への失意
国外へと考えていただけに
深く考えました
くどう | URL | 2011.07.19 20:56
コメントをありがとうございました。


今回のことは、本当に
多くの方の心に深い影を落とした出来事だったと思います。

実際、知人が西に移動してしまったり、
海外移住を考える人もいました。

今、福島に住んでいらして、小さなお子さんを抱えているお母様、
その方々のことを思うと、自分の子供を守りたい、
日本の未来を守りたい、という気持ちとともに、
過酷な状況に置かれた子供達のために、なにかできないか、と思います。


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工藤未葉(大磯でデザインの仕事をしています。)
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